クラウド側とエッジ側機器の動的な協調に基づく自律分散共進化AI基盤技術の研究開発
【研究キーワード】
深層学習 / エッジ側 / クラウド側 / エッジ / クラウド / 共生 / エッジコンピューティング / 機械学習 / 動的更新 / 継続学習 / エッジ側知的処理 / 自律分散協調 / 共進化 / 知的センシング
【研究成果の概要】
エッジノードとクラウドサーバとの間で協調しながら深層学習モデルを随時アップデートするためには、継続的な学習が必要となる。そこで2021年度は継続学習の代表的な手法であるリプレイ技術に着目した。継続学習では、例えば物体検出タスクにおいて、検出対象クラスが時間の経過とともに増加していく時、過去に学習したモデルを生かしながら新たに加わるクラスを学習する。リプレイ技術では過去に用いた学習データの一部を保存しておき、新規クラスに要する学習データと組み合わせて学習を行う。このとき、計算機の記憶装置が有限であることから、保存しておく学習データを選択する方針をよりよく定める必要がある。本研究では、クラスの難易度を学習データ選択時の指針とし、困難なクラスのデータをより多く保存しておくことで、これまでのリプレイ技術と比較してより良い精度の達成を目標とした。
エッジノード上でデータを圧縮してサーバに送信する際にはデータの分布に合わせた圧縮方式が重要となるが、実世界センシングではデータ分布が変化するため、分布外データを検出し、それに合わせてエッジ上の機械学習モデルを動的に更新することで、エッジ・サーバの連携を最適化できるようになる。これについて複数のモデルで検討を行い、その結果を情報処理学会マルチメディア、分散、協調とモバイルDICOMO2021シンポジウムで発表した。また画像認識を行う場合、認識器のクラスの共通化を行うことにより認識性能の向上や認識処理の軽量化が可能となると考えられる。本手法はリソースが限られているエッジノード上で認識処理を行う上で重要な要素となる。本手法の検討結果を2022年7月に開催される情報処理学会マルチメディア、分散、協調とモバイルDICOMO2022シンポジウムにおいて発表予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
宮前 泰恵 (岸野泰恵) | 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 | 協創情報研究部 | 主任研究員 | (Kakenデータベース) |
須山 敬之 | 大阪工業大学 | 情報科学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)