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横浜市立大学 研究Discovery Saga
2026年10月9日

理学部石本直偉士助教の研究が令和8年度 「革新的先端研究開発支援事業(AMED-PRIME)」に採択

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
薬剤耐性菌の拡散を抑える新たな戦略や、これまでにない遺伝子治療の基盤につながることが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
化学生物学工学農学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
分子構造/タンパク質複合体/持続可能/持続可能な開発/電子顕微鏡/接合伝達/プラスミド/クライオ電子顕微鏡/遺伝子治療/核酸医薬/抗生物質/細菌感染/立体構造/遺伝子/感染症/細菌/薬剤耐性

2026.10.08

概要

理学部石本直偉士助教の研究が、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の令和8年度革新的先端研究開発支援事業(AMED-PRIME)「核酸機能の解明と拡張に基づく生命フロンティアの開拓と次世代医療に資する基盤技術の創出」研究開発領域において採択されました。
■ 研究課題名:接合性線毛による核酸輸送機構の構造基盤解明と核酸医薬送達プラットフォームの創出

■ 研究期間:2026年10月~2030年3月

石本直偉士助教 プロフィール



横浜市立大学大学院生命医科学研究科博士後期課程修了(2024年3月)、博士(理学)、2024年4月から2025年3月にかけてImperial College Londonにて客員研究員。2025年4月より現職。


<研究概要>

細菌は、薬剤耐性遺伝子などを含むプラスミドを、細胞どうしをつなぐ細い管「接合性線毛」を介して他の細菌へ受け渡します。薬剤耐性菌が世界中で急速に広がる背景には、この接合伝達による耐性遺伝子の拡散が挙げられます。研究代表者はこれまでに、クライオ電子顕微鏡を用いて複数種類の接合性線毛の立体構造を解明し、接合性線毛を構成するタンパク質が環状化していることなど、従来知られていなかった構造的な特徴を世界に先駆けて明らかにしてきました。本研究では、これまで未解明の接合性線毛とそれを支えるタンパク質複合体の分子構造を決定し、プラスミドがどのように運ばれるのかを解明します。さらにこの仕組みを人工的に設計し直し、狙った細胞に核酸を直接送り込む技術の創出を目指します。将来的には、薬剤耐性菌の拡散を抑える新たな戦略や、これまでにない遺伝子治療の基盤につながることが期待されます。




研究概要

<石本直偉士助教のコメント>

この度はAMED-PRIMEに採択いただき、大変光栄に存じます。ヒトは古くから数えきれないほどの細菌とともに生きてきました。その一方で、細菌感染症は幾度となく社会に大きな打撃を与えてきました。抗生物質の発見はそこから私たちを守ることに成功しましたが、薬の普及や不適切な使用により多くの耐性菌を生み出したこともまた事実です。私はこれまで、細菌間で遺伝物質を受け渡す接合伝達という現象に着目し、その分子構造を明らかにしてきました。これは耐性菌を広げる仕組みであると同時に、細菌が進化の過程で磨き上げた精巧な核酸運搬装置でもあります。このような研究を進める中で、人と細菌の共生関係をうまく利用して医療に応用できないかと考えるようになりました。AMED-PRIMEのご支援のもと、人々の健康に資する研究開発に取り組むにあたり、身の引き締まる思いです。細菌の仕組みを活かした新しい医療技術の開発に邁進し、3年半を全力で駆け抜けます。

問い合わせ先

横浜市立大学 広報担当
mail:koho@yokohama-cu.ac.jp 理学部 AMED-PRIME