[Top page] [日刊 研究最前線 知尋] [Discovery Saga総合案内] [大学別アーカイブス] [Discovery Saga会員のご案内] [産学連携のご案内] [会社概要] [お問い合わせ]

京都大学 研究Discovery Saga
2026年10月7日

細胞膜を越えてタンパク質ネットワークを捉える新技術を開発

―生きた脳内で細胞内外の受容体近傍タンパク質を同定―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
膜タンパク質の細胞内外の分子ネットワークを一挙に解析する新たな研究基盤として、神経科学をはじめ幅広い生命科学研究への応用が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学総合生物医歯薬学
【Sagaキーワード】
一重項酸素/シナプス/生体内/細胞膜/神経伝達物質/マウス/光増感剤/受容体/神経科学/神経細胞/増感剤/膜タンパク質


京都大学/田村朋則

概要

化学理工学専攻 浜地 格 教授(研究当時:合成・生物化学専攻 現:エネルギー理工学研究所 特任教授)、田村 朋則 准教授、Fátima Yuri Tanimura Valor博士課程学生らは、細胞膜を通過できる一重項酸素(¹O₂)に着目し、細胞外側に固定した光増感剤から発生する¹O₂を利用して、膜タンパク質の細胞内外に近接するタンパク質を同時に標識する新技術「transmembrane PhoxID(tmPhoxID)」を開発しました。tmPhoxIDを生きたマウス脳内の神経伝達物質受容体であるGluD2、GABAAR、mGlu1に適用した結果、それぞれの受容体周辺に存在するタンパク質群を同定することに成功しました。さらに、シナプスを介して神経細胞間をつなぐ分子ネットワークや、これまで知られていなかったGABAARとCAMKVの相互作用を発見しました。本技術は、膜タンパク質の細胞内外の分子ネットワークを一挙に解析する新たな研究基盤として、神経科学をはじめ幅広い生命科学研究への応用が期待されます。
本研究成果は、2026年10月5日に国際学術誌「Nature Communications」にオンライン掲載されました。
研究詳細
細胞膜を越えてタンパク質ネットワークを捉える新技術を開発 ―生きた脳内で細胞内外の受容体近傍タンパク質を同定― 

研究者情報

浜地 格京都大学教育研究活動データベース
田村 朋則京都大学教育研究活動データベース

論文情報

タイトル
Transmembrane PhoxID: Photoproximity labelling across the plasma membrane in vivo
(和訳:Transmembrane PhoxID: 生体内における細胞膜を越えた光近接標識)
著者
Fátima Yuri Tanimura Valor, 高遠 美貴子, 荒木 文音, 坂本 清志, 田村 朋則, 浜地 格
掲載誌
Nature Communications
DOI
10.1038/s41467-026-78135-2
KURENAI

関連リンク

化学理工学専攻
エネルギー理工学研究所 2026年10月06日