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京都大学 研究Discovery Saga
2026年9月25日

次世代型アンモニア合成法の触媒機構を解明

―実験と理論の両輪でメカニズムの全貌に迫る―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
より高性能な次世代型アンモニア合成技術の開発に向けた重要な知見となるとともに、空気中に豊富に存在する窒素を資源として活用する窒素固定技術の発展につながることが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学化学総合理工工学
【Sagaキーワード】
化学物質/アンモニア/モリブデン/触媒反応/窒素固定/反応機構/分子触媒/触媒設計/アンモニア合成/持続可能/環境負荷/二酸化炭素
この研究の主な対象者
企業・研究者の方
公開日

研究者情報

研究者名
Kazunari Yoshizawa
ORCID 

概要

京都大学福井謙一記念研究センターの吉澤一成 研究員(九州大学 名誉教授)、東京大学大学院工学系研究科の西林仁昭 教授、大同大学教養部の田中宏昌 教授、京都工芸繊維大学材料化学系の中村泰司 助教らによる研究グループは、モリブデン分子触媒を用いた次世代型のアンモニア合成法について、これまで未解明であった触媒機構を解明しました。アンモニアは肥料や将来のエネルギー媒体として重要な化学物質ですが、現在の製造法は大量の二酸化炭素排出を伴うため、より環境負荷の低い合成技術の開発が求められています。同研究グループがこれまでに開発したこのアンモニア合成法では、その触媒機構が十分に解明されておらず、触媒のさらなる高性能化に向けた課題となっていました。そこで本研究では、実験と理論計算の両面から、窒素分子からアンモニアが生成するまでの反応メカニズムを詳細に解明しました。本成果は、より高性能な次世代型アンモニア合成技術の開発に向けた重要な知見となるとともに、空気中に豊富に存在する窒素を資源として活用する窒素固定技術の発展につながることが期待されます。
 本研究成果は、2026年9月24日午前10時(英国夏時間)に英国の国際学術誌「Nature Communications」(オンライン速報版)に掲載されました。
画像

アンモニア合成反応におけるモリブデン分子触媒の作用メカニズムの解明
作成:中村泰司

研究者のコメント
「窒素ガスからアンモニアを合成する反応の開発は、持続可能な社会の実現に向けた重要な課題です。本研究では、これまで観測が困難であった触媒反応の過程を、実験と理論計算の両面から明らかにすることに成功しました。複雑な反応機構の解明には詳細な解析と多くの検討が必要でしたが、本研究で得られた反応機構への理解が、今後の触媒設計の基盤となることに大きな意義を感じています。今後は、本研究の成果を基に、実験研究と理論研究の連携を深め、持続可能なアンモニア合成技術の実現を目指します。」(中村泰司)

詳しい研究内容について

次世代型アンモニア合成法の触媒機構を解明―実験と理論の両輪でメカニズムの全貌に迫る―

関連部局

福井謙一記念研究センター