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東京大学 研究Discovery Saga
2026年9月24日

海の深さ11,000mを、どこまで正確に測れるか

―「白鳳丸」による地球最深部の海底地形観測―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学
【Sagaキーワード】
極地/海洋

2026年9月17日
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所
国立大学法人 東京大学
海上保安庁
国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学
東海大学


概要

国立極地研究所の藤井昌和助教、東京大学大気海洋研究所の田村千織技術専門員、沖野郷子教授、海上保安庁/名古屋大学/東海大学の小原泰彦博士の研究グループは、学術研究船「白鳳丸」に搭載されたマルチビーム音響測深機を用いて、地球上で最も深い場所として知られるマリアナ海溝チャレンジャー海淵の海底地形を観測しました。さらに、約11,000mという全球海洋最深部において、水深推定値が海水中の音速構造や観測条件によってどの程度変化するかを体系的に評価しました。
チャレンジャー海淵の西部・中央・東部の3海盆を横断する海底地形データを5種類の海水音速モデルを用いて処理した結果、東部の最大水深は10,914~10,932mとなり、モデルによって最大18 mの幅が生じました。本研究の推奨モデルでは、チャレンジャー海淵の最大水深を10,927mと推定しました。
本研究は、新たな「世界最深記録」の決定ではなく、地球最深部を船上から測定する際、水深の推定を左右する要因を明らかにすることを目的としています。音響測深の基本原理は「水深≒海水中の音速×音が海底まで往復する時間÷2」ですが、海水中の音速は水温、塩分、圧力によって変化します。さらに、11,000mもの深海では、船の位置や姿勢、船速、音響ビームが海底を捉える範囲も推定に影響します。
本研究では、音響測深データに5種類の音速モデルを適用し、観測条件も含めた水深値の変化を初めて体系的に評価しました。さらに、生データから処理フローまでを公開し、将来の再解析を可能にしました。
詳しくはこちらをご覧ください。
国立極地研究所プレスリリース
(2026年9月17日)