固体表面から吸着原子へのスピン移行を初めて観測
~スピン触媒技術への貢献に期待
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | 近年注目されているスピン触媒のメカニズム解明や高効率化に貢献すると期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
2026年08月28日
研究・産学連携
本研究のポイント
・固体表面から原子を脱離させ、そのスピン偏極度を測る新手法を開発。・Co表面からRb原子が脱離する際にCoからRb原子にスピン移行が起きることを発見。
・スピン移行を伴う脱離のメカニズムを提唱。
概要
横浜国立大学大学院工学研究院の浅川 寛太助教、東京農工大学大学院工学府の田邊 直樹氏(研究当時)、同大学院工学研究院化学物理工学部門の畠山 温教授、千葉大学大学院融合理工学府の渡邊 桜生氏、鎌田 峻司氏、原 慶輔氏(研究当時)、同大同院理学研究院の二木 かおり准教授の研究グループは、独自に開発した実験手法により、磁化したコバルト薄膜に吸着したルビジウム原子が脱離する際、コバルト表面からルビジウム原子にスピン[用語 1]が移行することを発見し、第一原理電子状態計算[用語 2]を用いてそのメカニズムを解明しました。本成果は、近年注目されているスピン触媒のメカニズム解明や高効率化に貢献すると期待されます。本研究成果は、国際学術誌「Physical Review B」(2026年8月24日付)に掲載されました。
用語解説
[用語 1] スピン:電子や原子などの粒子が持つ、磁石のような性質。古典的には粒子の自転運動のようなものとして解釈される。[用語 2] 第一原理電子状態計算:量子力学の原理に基づいた計算によって、物質を構成する原子の質量数や原子番号などの基礎的な情報のみをもとに、物質中の電子のふるまいや化学的性質を解明する手法。
論文情報
雑誌名: Physical Review B論文タイトル: Light-induced spin-polarized desorption of Rb atoms from Co surfaces
著者: Kanta Asakawa, Naoki Tanabe, Oki Watanabe, Shuji Kamada, Keisuke Hara, Kaori Niki, and Atsushi Hatakeyama
DOI: 10.1103/56hb-jcdl

本研究成果の模式図
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千葉大学 研究